永代供養墓の概要・メリット
従来のお墓は、「家」を単位として、代々受け継がれることを前提にしていました。しかし現代では、少子化や核家族化が進み、また居住地も同じ場所に留まる割合が減るなど、代々お墓を継承していくことが難しくなってきています。
永代供養墓は、このようなお墓の問題を解消する新しいお墓のスタイルとして、近年広まりつつあります。
見た目の形から「納骨堂」と呼ばれることもあれば、どのように納骨されるのかという観点から「合葬墓」と呼ばれることもあります。また、申込者の単位の観点からは「個人墓」や「夫婦墓」と呼ばれる場合もありますが、「永代供養墓」にとって重要なポイントは、“管理と祭祀が約束されている”ことにあります。
永代供養墓の概要
永代供養墓には、法律上の定義はまだありませんが、一般的には以下の3条件を満たしたお墓が「永代供養墓」と呼ばれています。
- 1.承継者(後継ぎ)の有無に関係なく申込みができる
- 2.生前に申込みができる
- 3.永続的に管理と祭祀(供養)が受けられる
永代供養墓は、従来のお墓ではカバーできない人たちの受け皿となる新しいお墓のスタイルとして、年々需要が増えてきています。
単身者や子供のいない夫婦はもちろん、子供や家族がいる場合でも、「娘が嫁いだ後は、お墓のことで面倒をかけたくない」「子供が遠方にいるので、守っていく必要のないお墓がいい」と考える方も少なくありません。永代供養墓を必要とする人は、それぞれの事情、価値観やライフスタイルによって、さまざまな理由から永代供養墓を選択しているのです。
永代供養墓のメリット
永代供養墓には、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下に、永代供養墓の主なメリットとデメリットをまとめました。
メリット
- ・永代に渡り供養と管理をしてくれるため、親族がお墓を管理する必要がない
- ・一般墓を建立するよりも、墓石代などがかからないため費用を安く抑えることができる
- ・一式料金を払ってしまえば、その後、管理費やお布施、寄付金などが一切かからない
- ・永代供養墓は、寺院にある場合が多いため、交通の便のよい立地であることが多い
- ・屋内式の場合などは、雨風や寒暖がしのげ、掃除などの手間も省ける
デメリット
- ・年間管理費がかかる場合がある
- ・納骨堂の種類により、お水をかけたり、線香を焚くことができない
- ・合祀墓の場合は、一度遺骨を納めると他の人の遺骨と一緒になるため後から取り出すことができない
- ・個別の永代供養墓でも、13回忌や33回忌の後に合祀される場合がある
- 永代供養墓の歴史
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